2014年4月1日火曜日

オカルトなんか

『だいっきらい!!!(ドカッ)』

父がオカルト研究に没頭するあまり家族を捨て、故にそれを嫌うようになった
黒髪ロング+ニーソの美少女なら、即座に一蹴(字義通りw)しちゃう所だが。

心霊現象、生まれ変わり、テレパシー……
『いわゆる“超常現象”の正体』に『最新科学で挑もうという世界的な潮流』
を取材したNHKスペシャル(!)が放送されると聞き及び、喜び勇んで録画。

あ。エイプリル・フールのネタじゃあございませんよ。

『キルラキル』最“襲”回に滾ったあまり、先週書くつもりだった記事が、
本日にズレ込んでしまいまして。紛らわしくて恐縮です。

さて、改めて……

“公式”の放送内容紹介に、
『カラクリを白日の下にさらす』
『トリックが明かされるような』

と、ニヨニヨしちゃう惹句が躍ってる「どんと来い!超常現象

じゃなくて

超常現象 科学者たちの挑戦」ワクテカしながら拝見しました〜vvv

元実験研究者としては、期待どおりの“上田っぽい”演出はともかく

『スリルに満ちた知的発見の連続』
『科学の本質に迫る知的エンターテイメント』

なんて散々煽りまくってた割には、あれ〜?なんか地味じゃね?
との印象をお持ちになった方も居られたんじゃなかろーか……と

親戚の小母ちゃん(誰の?!)みたいに気を揉んじゃいましたけど。

いやいやいやいや!

ああいう「え〜!それってオカルトでしょ?」と他人様から
眉を顰められちゃうよなテーマで、キッチリ自然科学者として
研究費獲得&お仕事続けてる所こそが、正に“挑戦”なのです!

そう全力で弁護したくなる、メチャメチャ真摯な内容。さらに加えて、

自然科学 vs. 超常現象

に取材した番組の放送が、STAP細胞論文“騒動”に言及した拙文と、
なかなかのsynchronismを呈してくれた件も、妙に示唆的だったり。

そう言えば、ちょうど先週末から始まったNスペ新シリーズ
iPS細胞研究所所長のY先生が、司会なさってたなぁ……

てな、NHKの番組編成に対する、妄想深読みはさておき。


最初の舞台は、“心霊現象”が頻繁に報告されるイギリスの古城

訪問者が体験した、背筋を襲う冷気や、宙を浮遊する光球の正体は、
生存本能による体温低下や、脳の視覚野が電磁波に刺激されて生じた
幻覚なのでは……と、神経機能学電気工学の視点から解題。

そして、幼児が突然、前世の記憶を語り始める“生まれ変わり”。

その多くは、2歳頃まで見られる幼児期健忘に次いでエピソード記憶
発達する4歳頃までの過渡期、3歳前後で形成されがちな『偽りの記憶』
が正体……と、発達心理学で解説。

とは言え、ヴァージニア大学医学部知覚研究室が、全世界で調査して来た
2500件以上(!)の中には、『偽りの記憶』では説明が付かないケースが
44例もあり。

個人的に一番ガクブルしたのは、この件!

ひょっとしたら“生まれ変わり”が実在するかも?!って所じゃなくて、
臨死体験や幽体離脱、幽霊・降霊体験をも対象に、1967年の創設以来、
連綿と膨大な症例を、収集・研究し続けてるって事が。

番組では後半、“テレパシー”(分かり難い語り口だったけど……
ビッグイベント発生時に乱数発生機の動作異常が起こるって話、要は
量子レベルでの“サイコキネシス”ですよね)の可能性について言及。

視覚野周辺領域の同期現象を、fMRIで検出・解析する脳神経学的研究や、
量子もつれで解明できちゃうかも?(これは未だ科学的妄想に近い話)とか。

ツッコミ入れたくて、実験研究者魂がウズウズしちゃう解説がありましたが。

自然科学の俎上に載せるには、普遍性・再現性を客観的に担保するデータが、
まだまだ足りない印象。『最新科学で挑もうという世界的な潮流』の方は、
今後の動向を見ないと……ですねぇ。

むしろ地道に、昔ながらのフィールドワークを、人間は何故、霊魂の存在を
体験したいと欲するのか?を知るため、何十年と継続している研究者たちの、
揺るぎないメタ認知能に、強く心打たれました!

にしても、登場した理系女子の皆様ってば、御髪がとってもナチュラルで。

たとえテレビ局の取材が来たって、ヘアセットやメイクアップなんかより、
実験やデータ解析、参考文献読むのが優先ですよね〜♪と嬉しくも懐かしい
雰囲気に、ホッと安堵した番組でもありましたw


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